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疾患の解説

犬の膵炎は食事が重要!療法食(低脂肪食)の選び方と注意点を獣医師が解説

「膵炎と診断されたけど、どんな食事にすればいいの?」
「低脂肪フードってどれを選べばいい?」

犬の膵炎では、点滴、制吐薬、鎮痛、栄養管理などを組み合わせた治療が重要です。その中でも、食事管理は再発予防や長期管理において非常に大切な要素です。

特に犬では、高脂肪食が膵炎の悪化や再発に関与することがあるため、脂肪量を適切に管理することが重要です。

今回は、品川WAFどうぶつ病院の獣医師が、膵炎の子に適した療法食の考え方とフード選びのポイントをわかりやすく解説します。

膵炎の食事管理の基本は「療法食」 

膵炎の食事管理において、当院では療法食を中心とした管理を基本としています。

療法食をおすすめする理由

  • 脂肪量が厳密にコントロールされている
  • 消化しやすい設計になっている
  • 栄養バランスが整っている
  • 再発予防を目的として設計されている

膵炎は再発しやすい病気のため、安全性と安定性が最も重要です。

その点で、脂肪量や消化性、栄養バランスが明確な療法食は、多くの膵炎症例で第一選択になりやすい食事管理の方法です。

低脂肪フードの目安 

一般的に膵炎では、以下のような脂肪量が目安となります。

  • 乾物あたり脂肪:10%以下(理想は7〜8%程度)

ただし、症状や体質によって適切なラインは異なります。
必ず獣医師と相談しながら調整することが大切です。

市販フードとの違いと注意点 

「低脂肪」と表示されている市販フードでも、膵炎の管理としては不十分なケースがあります。

よくある注意点

  • 「低脂肪」と書かれていても実際は脂肪量が高い
  • 消化性が考慮されていない
  • 継続的な管理を前提としていない

膵炎の既往がある犬では、急なフード変更や高脂肪のおやつ・トッピングが症状再燃のきっかけになることがあります。

そのため、脂肪量だけでなく、食事内容の急な変化を避けることも重要です。

 自己判断でのフード変更は避けましょう。

おやつ・トッピングの落とし穴

意外と多いのが、フード以外からの脂肪摂取です。

例えば

  • ジャーキー
  • チーズ
  • お肉のトッピング
  • 人の食べ物

これらは膵炎の子にとって大きな負担になります。

「フードは療法食だから大丈夫」と思っていても、
おやつでバランスが崩れてしまうケースは非常に多いです。

基本的には
👉 おやつは控えることが理想です。

どうしても必要な場合は、療法食を少量取り分けるなど工夫しましょう。

手作り食についての考え方

「手作り食にした方が体に良いのでは?」というご相談もよくいただきます。

しかし当院では、膵炎の管理においては
👉 基本的には療法食での管理をおすすめしています。

その理由は以下の通りです。

  • 脂肪制限が非常に難しい
  • 栄養バランスが崩れやすい
  • 再発リスクが高まる可能性がある

膵炎は、わずかな食事内容の違いでも悪化することがあります。

そのため、安定したコントロールを行うためには、まずは成分が明確な療法食を基本に考えることをおすすめします。

手作り食を希望される場合は、脂肪量やカロリー、たんぱく質、ミネラルバランスが崩れないよう、獣医師または獣医栄養学に詳しい専門家と相談しながら設計する必要があります。

食事を続けるためのコツ

療法食は「続けること」が最も重要です。

当院では、無理なく継続できるように以下のような工夫をご提案しています。

  • 複数の療法食から好みに合うものを探す
  • ウェットタイプとドライを使い分ける
  • 少量ずつ回数を分けて与える

「食べてくれない」という場合も、選択肢は複数ありますのでご相談ください。

よくあるご質問

調子が良ければ普通のフードに戻せますか?

膵炎は再発しやすい病気です。
自己判断でフードを戻すと、再発するケースが多く見られます。

状態が安定していても、基本は継続管理が必要です。

品川WAFどうぶつ病院としての考え方

当院では、膵炎の治療において

👉 「再発させないこと」
👉 「無理なく継続できること」

を大切にしています。

そのため、食事管理では
療法食を軸にした安定したコントロールを基本とし、
ご家族の生活スタイルに合わせて無理のない方法を一緒に考えていきます。

まとめ

犬の膵炎において、食事は治療の中心です。

  • 低脂肪を意識した食事管理が重要
  • 多くの症例では療法食が管理しやすい選択肢
  • おやつや急なフード変更は再発リスクになることがある
  • 継続できる方法を主治医と一緒に決めることが重要

「どのフードが合っているのか分からない」
「食べてくれなくて困っている」

そのような場合は、お気軽にご相談ください。

毎日の食事だからこそ、
安心して続けられる方法を一緒に見つけていきましょう。