新規大卒就職者の3年以内の離職率は32.2%(平成26年3月卒 厚生労働省調査)だそうです。
では、小動物臨床に就職した獣医師の離職率はどのくらいだと思いますか?

実は、ある大学で調査したところ、小動物臨床に就職した新卒獣医師の 60%以上が 1 年目に辞めてしまっているという驚きの実態が浮き彫りになりました。
1年目での離職率が60%以上という異常に高い数字であり、多くの新卒獣医師が辞めてしまっているのが実情です。
一般的に獣医学生の就活は、希望のエリアで2~3病院に行き、その中で良さそうなところに決めるといった就活をしています。
あまり真剣に検討せず、動物病院の実態を良く知らずに、安易に決めてしまっている傾向がこのような結果に反映されていると感じています。

動物看護師の場合はどうでしょうか?
実は、新卒動物看護師に関しては正確なデータがないため、明確にわかりません。学校によっては調査しているとは思いますが、公表していないため、実態はわかりません。
1年目の離職率は獣医師とは逆にあまり高くありませんが、2~3年目での離職率は32.2%よりももっと高いのでないかと感じています。
以前は、動物看護師の平均勤務年数が2~3年程度という病院が多く、3年も勤めてくれれば十分という傾向が強かったように思われます。
そのため、動物看護師を取り巻く雇用条件や労働環境は一般的な会社と比べ、あまり整備されてこなかった歴史的背景があります。
いまでも、過去の意識で雇用している院長も多いのではないでしょうか。

10年ぐらい前までは専門学校卒の動物看護師だけでしたが、現在は動物看護系4大の卒業生も増えて、統一認定資格制度も定着し、大学と専修学校、認定看護師かそうではないかで動物看護師の世界も大きく変わってきています。今後は、動物看護師を取り巻く環境は大きく変化していく時代に入ったと実感しています。

一般財団法人動物看護師統一認定機構によると、

  • 「認定動物看護師」登録者数20,947名 (2018年5月11日現在)
  • 動物看護師統一認定機構が推奨したコアカリキュラムに基づく「動物看護学」を教育する学科あるいはコースを有する学校
    大学6校、専修学校66校(専門課程95学科)2018年4月24日時点)

現在は動物看護師という名称は認定がなくても使えますが、今後は動物看護師=認定動物看護師となり、認定のないスタッフは別名称になっていくかもしれません。
また、今までは専修学校卒でも大卒でも、認定動物看護師かどうかでも、初任給やその他の待遇にあまり差はありませんでしたが、今後はその差が明確になっていくと思われます。動物病院によって、この格差は大きく広がっていくものと思われます。

このような環境の変化の中で、長期勤務ができて、充実した動物看護師になるためのキャリア形成ができる動物病院をどのように選べばいいのでしょうか。
実は、獣医以上に動物看護師の就職先は真剣に検討しなければなりません。最初に就職する動物病院次第で、動物看護師のキャリアが決まってしまうと言っても過言ではないと思います。
ここでは、『充実した動物看護師になるためのキャリア形成ができる動物病院選びのエッセンス』をお伝えできればと思います。

1.動物看護師としてステップアップができる動物病院を選ぶ!

充実した動物看護師としてのキャリアを形成していくためには、『やりがい』と『待遇』の二つが必要です。そして、それらがともにステップアップしていくこと、これが重要です。
出来ることが増えて、その結果病院への貢献度があがり、待遇が向上する。看護師としての能力や技術が向上し、その結果が給与に反映される。このステップアップがないキャリアは残念ながら充実したキャリアとは言えません。

ステップアップとは、大きく二つの部分が車の両輪となって構成されます。
ひとつはやりがいのステップアップ、いままで出来なかったことが出来る、新しい仕事を任せられる、後輩の指導を行う、役職が上がる、などです。
そして、待遇のステップアップとは、昇給、福利厚生、ライフステージに合わせた働き方が出来るなどです。ライフステージに合わせた働き方とは、たとえば出産や育児などのステージに合わせた働き方を選択出来るということです。

2.ベーススキルを学生時代に身につける!

ステップアップは大きく五段階あり、ベーススキルとアドバンススキルに大きく別れます。
ベーススキルは、基本的にはどの動物病院でも、動物看護師としての必須スキルになります。
挨拶や社会人としてのマナーがしっかりできて、飼主さんとのコミュニケーションがきとんと取れること。そして、動物看護に関する知識と技術、特に保定ができるかどうかは重要です。保定ができないと、診察にも治療にも獣医療にまったく関われませんので、学生時代からトレーニングしておくことをお勧めします。

アドバンススキルは病院によって求められる内容が大きく変わります。その中身というのは本当に病院ごとの独自性が高く、かなりの違いがあります。最も大きな違いは、動物病院によって、獣医師によって、獣医療のプロトコールがまったく違うために病院固有スキルがまったく変わってくること、そして動物病院で提供している獣医療サービスが病院ごとに大きく違う点にあります。

また、動物看護師がマネジメントまで関われる病院かそこまで求めない病院かなど動物看護師に求めるスキルやレベルも病院によって大きく違い、給与や待遇もそれに併せて大きな差があります。自分が将来どのような動物看護師になりたいのか、キャリア形成したいのかを明確にしてそれができる動物病院を選ばないと、将来後悔することになります。

3.10軒以上の動物病院を見てみること

動物看護師に求めることや充実したキャリア形成ができるかどうかは、学生の皆さんが想像する以上に動物病院によって大きな差があります。
そして、動物病院と一概に言っても、さまざまなスタイルやタイプの病院があり、求める固有スキルも提供している獣医療サービスもまったく違います。動物看護師の雇用条件や待遇もまったく違います。
アドバンススキルまで要求される病院、雇用条件や労働環境が整備されている病院は、全国でも少数であり、一定以上の大規模病院でしか対応できないのが現実です。

そのため、いろいろなスタイルやタイプの病院を実際に見て、自分にマッチした病院を真剣に選ぶことが重要です。
そのためにも、獣医師以上に多くの病院を見る必要があります。最低でも4~5軒以上の病院で実習・見学をする、できれば10軒以上をお勧めしています。

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  1. 動物病院業界の現状を知ろう!(動物看護系学生向け)
  2. 充実した動物看護師になるためのキャリア形成で大切なこと
  3. 動物病院の成長プロセスと動物病院のタイプ
  4. 長期勤務ができステップアップできる病院選びのエッセンス
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