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疾患の解説

犬の術後に傷口を舐める対策5選

エリザベスカラーが苦手な子への代用法

手術後、「傷口を舐めてしまう」ことでお悩みではありませんか?

エリザベスカラーをつけても動けなくなってしまう、壁にぶつかる、ごはんを食べなくなる…。
かわいそうで外してしまい、その隙に傷を舐めてしまうというご相談はとても多いです。

術後の傷を守ることは、回復を早めるためにとても重要です。

術者目線では、生組織が露出した傷は痛みを感じやすい醜状痕(しゅうじょうこん)となって治療が遅れます。

手術では組織への損傷を最小限にするような配慮を常に意識していますが、それでも部位や術式によっては強い痛みを伴うものもあり、更に感じる痛みやストレスは非常に個体差が大きい要素です。

この記事ではエリザベスカラーが苦手な犬への代用方法や、術後服の選び方・注意点について詳しく解説します。

対策を正しく理解することで、愛犬にとって負担の少ない方法を選べるようになるでしょう。

なぜ術後に傷口を舐めるの?

手術後、動物が傷を舐めるのは自然な行動です。

主な理由は以下の通りです。

・違和感がある

・痛みやかゆみが出てくる

・縫合糸が引きつれる

・麻酔からの回復期で落ち着かない

・毛刈り時のバリカン負けや消毒液による刺激

特に、術後3日目以降はかゆみが出やすくなります。

舐めることで起きるリスクは、

・縫合糸が切れる

・傷が開く

・感染を起こす

・治癒が遅れる

といったものです。

「少しなら大丈夫」と思っているうちに悪化することもあるため、予防が重要です。

不妊手術時の術創

避妊手術の傷は、一般的にそれほど大きくありません。

3~4cmほどの切開で行われることが多く、手術直後は多少の腫れや赤みが見られることがありますが、多くの場合は術後2~3日ほどで徐々に引いてきます。

実際には、特別に保護しなくてもそのまま問題なく抜糸できるケースも少なくありません。

ところが、オス犬の去勢手術の傷は意外に気にする子が多く、度々なめすぎによる術創の腫れ、自己抜糸の例を経験します。

1週間程度ですので、抜糸までの間、保護服やカラーを装着しましょう。

オス猫の去勢手術は通常縫合の必要のないくらいの小さな傷で実施しますので、特別な保護をしなくても良いことが多いです。

 エリザベスカラーの役割

術後の傷口を舐めないようにするために、動物病院でよく使われるのが「エリザベスカラー」です。

16世紀のエリザベス女王の肖像画などで見られる、首の周りに大きく広がった襟(カラー)の形に似ていることから、この名前が付けられたと言われています。

動物医療では、犬や猫が

・手術後の傷口

・皮膚のかゆみ

・包帯や治療部位

などを舐めたり噛んだりするのを防ぐために使用されます。

古典的な方法ですが、目の外傷や病気の管理、絶対に損傷を防ぐべき各種チューブなどの保護には必須のアイテムです。

しかしデメリットもあります。

・家具にぶつかる

・装着によるストレス

・水や食事がしにくい

・睡眠の質が落ちる

・ご家族の心理的負担

・蒸れによる外耳炎の悪化

エリザベスカラーは視界が遮られたり、動きにくく感じたりするため、苦手な子も少なくありません。

そのため、「カラー以外の方法はないのか?」と悩まれる飼い主さまもいらっしゃいます。

最近では、エリザベスカラー以外の方法で術後の傷口を保護する工夫も増えてきています。

次の章では、エリザベスカラーが苦手な子でも取り入れやすい対策をご紹介します。

代用できる対策5選

① ソフトタイプのカラー

柔らかい素材でできたカラーです。

メリット

・家具にぶつかっても衝撃が少ない

・睡眠の妨げになることをある程度緩和できる

・ご家族とのスキンシップの障害になりにくい

・蒸れが発生しにくい

デメリット

・保護すべき部位や個体によっては届いてしまうことがある

いずれも強度の低さが問題になります。

② ドーナツ型カラー

首の周りにクッションのようなものを巻くタイプです。

メリット

・生活の邪魔になりにくい

・見た目のストレスが少ない

デメリット

・体の先端の傷には届くことがある

眼や頭頚部の保護には向いていません。

③ 術後服(エリザベスウェア)

最近増えている選択肢です。

メリット

・体を覆える

・ご家族の心理的負担が少ない

・生活しやすい

デメリット

・サイズが合わないと擦れる

・排泄時に汚れる可能性

・毛のもつれ

・破壊、誤飲

術後服は「万能」ではありません。傷の位置によって適不適があります。

個体によっては身動きできなくなるくらいの強いストレスを感じる場合もありますし、

猫に時々見られますが、「えりぐり」に歯が引っかかってしまうケースもあります。

また、傷口が完全に覆われてしまうので、悪化の兆候に気付かない場合もあります。

可能であれば1日1回程度服を脱がせて傷口を観察し、異変に気付いたら獣医師に報告してください。

④ 包帯・ガーゼ固定

四肢の手術では包帯保護が可能です。

メリット

・直接舐められない

・個体によってはカラー等が不要となる

デメリット

・ずれると意味がない

・締めすぎで血流障害

・テープ負け

・ずれやすい部位では頻回の巻き直しが必要となる

自己流での巻き直しは危険な場合もあります。

⑤ 併用という考え方

なめたい欲求の強い子では包帯+カラーや各種チューブを保護するための服+カラーを使用することもあります。

夜だけカラーを使用し、日中は術後服にするなど、組み合わせる方法もあります。

「ずっと同じ方法」でなく、状況に応じて調整することも大切です。

術後服の正しい選び方

術後服を選ぶ際のポイントは、

・傷を完全に覆えているか

・体にフィットしているか

・通気性があるか

・排泄時に汚れない構造か

・着脱にストレスのない構造か

特にサイズ選びは重要です。

小さすぎると圧迫し、大きすぎると傷が露出したり、脱げたり、手足が拘束されることがあります。

購入前に必ず体のサイズを測ることをおすすめします。

提供: ターシュちゃん

WAFでは

・ウェアはレンタル

・カラーはご購入

いただけます。

その子の性格やお家での生活スタイルをもとに、傷をどのように保護して安全にお過ごしいただけるかご相談させてください。

「外しても大丈夫?」の判断基準

次のような場合は、保護を継続してください。

・抜糸前

・かゆみが強い

・傷が赤い

・腫れがある

逆に、

・完全に乾いている

・かさぶたが安定している

・舐めようとしない

場合は、獣医師の指示のもと段階的に外すことがあります。

自己判断で完全に外すのは避けましょう。

実は“ストレスケア”も重要

術後のストレスが強いと、舐め行動が増えます。

・静かな環境を作る

・散歩制限中でも気分転換をする

・過度に構いすぎない

こうした配慮も回復を助けます。

まとめ

犬が術後に傷口を舐めるのは自然な行動ですが、放置すると治癒が遅れます。

対策としては、

・エリザベスカラー

・ソフトタイプ

・ドーナツ型

・術後服

・包帯保護

などがありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。

大切なのは「その子に合った方法を選ぶこと」です。

無理なく続けられる対策を一緒に考えていきましょう。

術後のケアで不安がある場合は、品川WAFどうぶつ病院へご相談ください。