03-6431-9222
電話受付
10:00~20:30
初診の方へ

MENU

WEB予約・お問い合わせWEB予約・お問い合わせ

診療時間
10:00~13:00
16:30~21:00

※受付は午前は12:30まで、午後は20:30までです。

夜間・時間外の診療についてはこちら

時間外料金についてはこちら

※電話受付:10:00~20:30

疾患の解説

犬の膝蓋骨脱臼は手術しない選択もある?保存療法と生活管理の考え方

「膝蓋骨脱臼って手術しないといけないの?」
「まだ軽いって言われたけど、このままで大丈夫?」
「できれば手術は避けたい…」

犬の膝蓋骨脱臼(いわゆるパテラ)は、小型犬を中心によく見られる疾患です。
診断されたときに「すぐ手術?」と不安になる飼い主さまも多いと思います。

この記事では、膝蓋骨脱臼における“手術しない選択肢”としての保存療法や、日常生活で気をつけたいポイントについて分かりやすく解説します。
グレードが低いうちにできる対策を知ることで症状をコントロールし、進行を抑えることを目指しましょう。

膝蓋骨脱臼とは?

膝蓋骨(膝のお皿)が正常な位置から外れてしまう状態です。

症状は間欠的跛行と言われるもので、

・歩いているときにスキップする

・片足を一瞬浮かせる

・後ろ足を伸ばすしぐさ

・ケンケン歩行するが、しばらくすると正常な歩行に戻る

などが見られます。

小型犬では内側に外れる「内方脱臼」が、大型犬やダックスフントでは外側に外れる「外方脱臼」が多く見られます。

グレードによる違い

膝蓋骨脱臼は、一般的にグレードが一番軽症の1から重症の4に分類されます。

・グレード1:膝蓋骨は普段は正常な位置にある。手で押すと外れるが自然に戻る

・グレード2:自然に外れたり戻ったりする

・グレード3:普段から常に脱臼している。手で戻せるが、すぐまた外れる

・グレード4:常に外れており手で戻すことはできない

グレード1では手術を行わず経過観察が基本です。

グレード2~3は手術を検討すべきグレード、グレード4は手術必須です。

手術しない選択肢(保存療法)

グレードが低く、症状が軽い場合は保存療法が選択されることがあります。

ただし「何もしない」という意味ではありません。

主な方法は以下の通りです。

体重管理

体重が増えると膝への負担が大きくなります。

適正体重を維持することは、最も重要な対策のひとつです。急な体重増加によりグレードが進行し、手術をしなくてはならなくなることもあります。

運動管理

過度の運動制限や過保護は必要ありませんが、

・ジャンプ

・急な方向転換(ダッシュ・ボール遊び)

・滑りやすい場所での運動

は注意が必要です。罹患した動物は、「不安定な膝の持ち主」なので上記のようなシチュエーションでケガをしやすくなります。

筋肉を維持するための適度な運動は大切です。

膝蓋骨脱臼は若齢期に発見されることが多い病気です。若い動物の運動をむやみに制限することはその子のQOLを著しく低下させますので、主治医とよく話し合って運動強度を決定しましょう。

サプリメント

関節ケアを目的としたサプリメントが使われることもあります。

効果には個体差があるため、補助的な位置づけとなります。

脱臼と整復を繰り返した膝関節は軟骨の潰瘍や慢性変化による軟部組織の石灰化などが高率に見られます。

これを防止すべく、何らかのサポートをすることは悪いことではないでしょう。

痛みがある場合の内服

炎症や痛みがある場合には、消炎鎮痛薬を使用することがあります。ただし、消炎鎮痛剤の長期使用には様々なデメリットもありますので、慎重に検討すべきでしょう。

 生活環境の整え方

日常生活の工夫は非常に重要です。

具体的には、

・フローリングに滑り止めマットを敷く

・ソファやベッドの昇り降りを制限する

・段差にスロープを設置する

・爪を適切に切る

などです。

「滑る」「飛び降りる」といった動作を減らし、アクシデントを未然に防ぐことがポイントです。

また、滑りやすい室内でのけがを防ぐために十分に屋外で運動させ、室内では落ち着いて生活できるように計らうのも一案かもしれません。

保存療法のデメリット

手術をしない場合にも注意点があります。

・徐々に進行する可能性

・軟骨のすり減り

・関節炎のリスク

・将来的に手術が必要になることもある

そのため、定期的なチェックが大切です。

手術を検討するタイミング

以下のような場合は手術が検討されます。

・歩行に支障がある

・痛みがある

・グレードが進行している

・生活の質が低下している

保存療法でコントロールできない場合は、手術が有効な選択肢になります。

「様子見」でよいケースとは?

・症状がほとんどない

・脱臼してもすぐ戻る

・日常生活に支障がない

このような場合は、生活管理を行いながら経過観察になることがあります。

まとめ

犬の膝蓋骨脱臼は、

✔ グレード1〜2では保存療法が選択されることがある

✔ 体重管理と運動管理、環境整備が重要

✔ 完全に放置するのではなく管理が必要

という特徴があります。

手術をしない選択肢もありますが、状態に応じた判断が大切です。

膝蓋骨脱臼について不安がある場合は、品川WAFどうぶつ病院へご相談ください。