小動物臨床に就職した新卒獣医の 60%以上が 1 年目に辞めてしまう実態をご存知ですか?
一般的に獣医学生は、希望のエリアで2~3病院に行き、その中で良さそうなところに決めるといった就活をしています。
その結果、獣医学生と動物病院とのマッチングがうまくいっていないのが現状です。
では、どのように動物病院を選べばいいのでしょうか。
私の学生時代の経験と勤務医時代の経験から、学生には次のようにアドバイスしています。

1.臨床医としての『ベースの実力』を身に付けること!

専門医や開業、長期勤務医、 それぞれが臨床医としての 一つのゴールです。
それに共通して大切なことは臨床医としての「ベースの実力」 があるかどうかです。
では臨床医としての「ベースの実力」とはなんでしょう?
「ベースの実力」とは、どんな症例、どんなオーナーが来ても、病気の診断・治療、健康増進のコンサルテーションができる能力があることです。
それが最も試されるのが、他院での診療に不満を持ち、ご家族自身の意思で転院してくる「転院症例」を診察する時です。
つまり、「転院症例」に対して、次の一手と予想される、その後の道筋を提示し、どんなオーナーに対しても満足した診療を提供できるかどうかが「ベースの実力」だと言えます。

2.5年間で診察を1万件以上担当すること

「転院症例」に適切な診療を行うための「ベースの実力」は、“難しい症例”、“やっかいなオーナーの治療”で信頼を勝ち取る経験を積むことが必須です。
そのために一つの病院で5年以上勤務し、1万件の診察経験を積む必要があります。
なぜなら、転院症例が自分の担当として 回ってくるのは、一般的には 4 年目・5 年目になり、 3 年目まではあまり回ってきません。
4 年目・5 年目で“やっかいな症例“、“やっかいなオーナー”を経験する前に病院を辞めてしまうと、臨床医として成長できる最も大切な時期を逃してしまう可能性が高いからです。
病院によって、院長によって、プロトコールがまったく違います。そのため、3年経験して他の病院に移っても、その病院のやり方に慣れるまでは簡単な症例しか任されないのが普通です。
“やっかいな症例“、“やっかいなオーナー”を担当できるまで、1~2年かかってしまうこともあります。
そのため、一つの病院で5年以上勤務でき、1 万件以上の診察を担当できる就職先を探すことがとても重要です。
「とりあえず3年」とまことしやかに言われているフレーズには、臨床医としての成長を妨げる大きな危険性をはらんでいると言えます。

3.8軒以上の動物病院に訪問すること

勤務医へのヒアリングを行ったことがあり、その結果就職後に「就職して良かった」と感じている獣医師の80%以上は最低8軒の病院に訪問していました。
動物病院にはさまざまなスタイルやタイプの病院があります。
そのために、いろいろなタイプの病院を実際に見て、自分にマッチしたタイプの病院を選ぶ必要があります。
その上で、自分にマッチしたタイプの病院を最低でも4軒以上実習・見学をすることをお勧めしています。

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