よくあるご質問

Q.活性化リンパ球(CAT)療法は、薬を使いますか?

T細胞を増やすために培養はしますが、薬は使いません。

Q.効果はどのくらいあるのですか?

ヒトの医療では明確な効果が報告されており、東大病院でも治療に使われています。
少数ですが、がんが小さくなった、がんの進行が遅くなったといった報告がされています。
まだ犬猫では大規模な臨床試験のデータが出ていませんが、獣医再生医療研究会でまとめたデータでも “がんで低下した生活の質(QOL)を改善する” といった効果が報告されています。
QOLとは、自分でご飯が食べられる、好きなお散歩ができる、家族と遊べるといった “当たり前のことが当たり前のようにできる生活” のことです。

Q.いつからでも始められるのですか?手術後でも大丈夫ですか?

いつからでも始められます。 もちろん手術後でも大丈夫です。
ただ、なるべく状態が悪くなりきる前に行う方が、より高い効果が得られます。
その理由は、CAT療法が採取したTリンパ球数が少なければ、増える量も少なく、期待した効果が出るまでに時間がかかってしまう可能性があるからです。

Q.副作用はありますか?

今のところ、免疫療法での重篤な副作用の報告はありません。
自分の体内から取り出したT細胞が数を増やして戻ってくることを考えると、他の治療法よりも副作用が少ないということがいえます。
ただ、免疫を刺激してしまうことで熱を出すことがあります。
これは、風邪をひいて発熱するのと同じ理由からです。

Q.リンパ球を増やすのに2週間もかかるの?もっと早くできないのですか?

Tリンパ球を増やすのがCAT療法ですが、そのTリンパ球が最も数を増やし、一番元気がいいのが2週間といわれています。
大切な免疫細胞ですので、できる限り数も元気も万全の状態にしたいと考えると、2週間がベストと考えられます。

Q.増やしたリンパ球を保存しておいて使うことはできますか?

Tリンパ球は、培養3週間頃より明らかに数も元気も減ってきます。
また、その状態で体内に注入しても、すぐに死んでしまいます。
免疫を上げるためには、元気なTリンパ球が数多く必要ですので、当院では免疫細胞が一番元気な状態での注入を行っております。 そのため、保存使用は行っておりません。

Q.いつまで続けるのですか?

今のところ、何回やったらやめてもいい、というはっきりとしたデータはありません。
ただ、免疫が弱っているからがんになったのではないか、ということを考えると、続けて行くことが高い効果を生み出します。
全身の状態を見ながらになるとは思いますが、スケジュールは獣医師と相談していきましょう。
免疫療法であるCAT療法は、手術後の補助療法として非常に有効です。
がんの再発や転移を予防し、他の治療の邪魔にならないという特徴からも続けていただきたい治療なのです。

Q.途中でやめても、また始められますか?

いったん中止したとしても、再度CAT療法を開始することは可能です。
ただ、前回から期間が空いている場合、全身状態の確認のため検査を実施させていただく場合があります。

Q.サプリメントを飲ませているのですが大丈夫ですか?

問題ありません。
免疫療法であるCAT療法の特徴の一つに、“他の治療を邪魔しない” ということがあります。 食事などに関しても制限はありません。

Q.既に抗がん剤の治療をしているのですが、免疫療法は一緒にできるのでしょうか?

まさにCAT療法の真骨頂と言えます。
抗がん剤治療に影響を与えることなく、しかも抗がん剤の副作用を軽減できると考えられています。

Q.すぐに免疫療法をしてもらえますか?

免疫療法は、完全予約制になります。
全身チェックなどの検査が終わり、CAT療法が可能であることが分かった時点で準備に入ります。

Q.免疫療法以外のがん治療はできないのですか?

当院では、外科治療、抗がん剤治療も行っております。
がんの種類や全身状態によって、各治療を選択していただけます。
負担の少ない免疫療法が、その選択肢に入っているとお考えください。

Q.ヒトのがん治療でLAK療法というのを聞きました。それはCAT療法とどう違うのですか?

免疫療法は、大きく分けて “攻撃の対象を特定した特異的ガン免疫療法” と “自然に獲得した免疫細胞を使う非特異的ガン免疫療法” の2つがあります。
非特異的ガン免疫療法に分類されるのが、LAK療法とCAT療法になります。
これらは、培養して増やす細胞の種類が異なります。
異常な細胞を直接攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞を増やして免疫を高めるのがLAK療法であり、他の免疫細胞に攻撃命令を出す司令塔の役割をするヘルパーTリンパ球を増やすことで免疫を高めるのがCAT療法です。

Q.うちの子は、手術を受けてガンを取ってもらいました。それでも免疫療法をやる意味はあるのでしょうか?

免疫療法の一つ、CAT療法は手術後の補助療法として非常に有効です。
手術後はどうしても体力が落ち、免疫力も低下します。
その回復に、がんの再発や転移に対しての予防のために、有効性が期待される治療です。 手術と併用する治療として、安全性も高く有意性はあるといえます。